第3回英語教室を開催しました

12月16日、英語教室を開催しました。

第3回となった英語教室、今回は意味が生成される根源には何があるのかというテーマでのお話です。

「少し難しいかもしれないけれど・・・」という前置きで始まった今回の教室。What's the matter with you をどのように訳すかというところから、何が言葉の意味を決定するのかをみんなで考えていきました。これまで文法の重要性について勉強してきた参加者は意味を決定するのは文法であると答えましたが、話を聞いているうちに文法だけでなく、文脈が重要であることがわかりました。なるほど、と少し理解が深まったところで講師の先生はさらに参加者に問いかけます。「じゃあ文法がきちんとプログラムされ、AIによって文脈を適切に判断できるようになったコンピュータがあれば、翻訳者はいらなくなるかな」「たとえば、『ライ麦畑でつかまえて』という作品があるけれど翻訳者によって、全体のストーリーや意味は変わらなくても味わいが変わってくるよね。それって何だろう?」難しいけれど興味深い話に参加者は一生懸命に考えている様子。

機械的な意味を超えて生まれてくる言葉の雰囲気の正体。

「僕はね、それは翻訳者が物事に向き合う態度によって生まれてくるものだと思うんだ。それはその人のそれまでの人生の厚みとか豊かさを反映するもの。だから、翻訳という仕事はきっとAIに完全にとってかわられるということはないような気がする。」「英語だけじゃないんだよ。知識を身につける、学ぶという行為は先人たちのそんな人生の厚みや豊かさに触れるってことだからね。こんな知識が何の役に立つなんて考えるより、人としての豊かさに触れると思って勉強してください。」先生のまとめのことばはちょっぴりかっこよく、参加した中学生、高校生は「なんか少し得した気分」と感想を漏らしていました。

3回にわたった英語教室も一応これで終わりです。学校の授業とは違う雰囲気で英語を学んだこと、良い体験になったんじゃないかな。